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概要 - ライセンス オプションとツール

使用できるライセンスの数を最大化するには、使用できる Network License Manager (NLM)オプションとその働きを知る必要があります。オプションには、複数の製品のライセンスの結合、ライセンスの借用、パッケージ ライセンス ファイルの使用、ライセンス割り当ての変更、オプション ファイルの作成があります。これらの作業の実行に役立つ LMTOOLS や License File Parser などのツールもあります。

ライセンス ファイルを結合する

Autodesk Account を使用して、すべての製品のネットワーク ライセンスを統合するライセンス ファイルを生成することができます。ただし、ネットワーク ライセンスを手動で結合することもできます。「ライセンスの結合の手順」を参照してください。

ライセンスを借用する

いくつかのオートデスク製品では、ネットワーク ライセンスを借用することができます。借用とは、ネットワークからライセンスを一時的に除去し、それをオフライン コンピュータで使用することです。借用期間の開始と終了を指定することができますが、最大でも 6 か月またはサブスクリプションの期間のいずれか短い方です。オプション ファイルは必須ではありませんが、借用をより詳細にコントロールすることができます。オプション ファイルの項目を使用すると、ライセンスを借用できる時間を短縮できます。ライセンスが長期間使用できない状態になるのを防ぐため、借用期間の時間のバランスを取ることをお勧めします。 

詳細については、「ライセンスを借用する」を参照してください。

オプション ファイルを使用する

オプション ファイルは基本的なネットワーク ライセンス管理には必要ありませんが、次の場合に役立ちます。

  • ライセンス タイムアウトおよびライセンス借用をコントロールする場合
  • ネットワーク上の各サーバに異なるライセンス管理規則を割り当てる場合(各サーバにはそれぞれ独自のオプション ファイルがあります)
  • ユーザ グループの定義、ライセンスの予約、ライセンスの使用制限を行う場合

詳細については、「オプション ファイルの設定」を参照してください。

カスケード ライセンスを使用する

Network License Manager (NLM)ではカスケードが使用され、ランキング階層に従ってライセンスが自動的に切り替えられたり、置き換えられたりします。NLM は、可能な限り下位のライセンスを使用します。必要な場合にのみ、上位のライセンスを使用します。たとえば、ユーザが複数のスイート製品を実行している場合、または低いランキングのライセンスがすべて使用中の場合、NLM は高いランキングのライセンスを使用します。 この処理が行われている間、NLM は 2 分ごとにライセンスの使用状況を調査します。調査し、ユーザにライセンスを再配布し、タイムアウト期間を超えて不使用の状態にあるライセンスを取り戻します。

NLM は次の順序でライセンスを使用します。

  1. 製品のマルチユーザ ライセンス
  2. 保守プラン付き永久ライセンス
  3. 製品を含む業界別コレクションのライセンス
  4. 最後に、製品を含む Design Suite および Creation Suite のライセンス(利用可能な場合)(注: これは、LT スイート製品または古い永久ライセンスをお持ちのお客様にのみ適用されます。)

配布可能な各種ライセンスのプールが NLM にある場合、ライセンスのカスケードは大きなユーザ グループに対して最も効果的です。たとえば、プールに各種製品の製品固有のライセンス、業界別コレクションのライセンス、およびスイートのライセンスが含まれているとします。この場合、NLM には、ライセンスの管理に最も効率的な方法を決定するための多くのオプションがあります。ユーザが複数の製品を実行した場合、NLM は個々の製品の起動時に単体製品のライセンスを割り当て、それらを業界別コレクション ライセンスまたはスイート ライセンスに置き換えることができます。

2016 以降の製品リリースの場合、カスケードを無効にすることができます。環境変数 ADSK_CASCADING_OVERRIDE の値を 0 に設定します(1 に設定するとカスケードが有効になります)。この設定は、すべての製品に適用されます。

重要: スイート製品のライセンスでは、カスケーディングは非常に重要です。 スイート製品の場合は、カスケードを無効にしないでください。

パッケージ ライセンス ファイルを使用する

マルチユーザ サブスクリプションまたは保守プランを契約している場合は、ライセンス ファイルにパッケージ ライセンスのスニペットが含まれています。パッケージ ライセンスのスニペットを使用すると、製品の最新バージョンと、対象となる以前のバージョン(製品に該当する場合)にアクセスできます。

詳細については、「パッケージ ライセンス ファイルを取得する」を参照してください。

LMTOOLS を使用する

Network License Manager には LMTOOLS ユーティリティが含まれており(Windows のみ)、これを使用して、ライセンスの状態を監視したり、システム障害の発生で失われたライセンスをリセットしたり、ライセンス サーバのトラブルシューティングを行ったり、既存のライセンス ファイルを更新することができます。これらのツールの詳細については、NLM と一緒にインストールされている『License Administration Guide』(ライセンス管理ガイド)を参照してください。

フィーチャ コードを使用する

オートデスク製品のネットワーク バージョンを起動すると、Network License Manager (NLM)はライセンスの要求を受け取ります。NLM はフィーチャ コードを使用して、発行するライセンスとライセンス要求の処理をコントロールします。オートデスク製品のネットワーク バージョンには固有のフィーチャ コードがあります。フィーチャ コードの詳細とその取得方法については、「フィーチャ コード」を参照してください。

License File Parser を使用する

Autodesk License File Parser を使用してフィーチャ コードを表示することができます。License File Parser は、ライセンス ファイルの内容を読み取り、詳細をテーブルに表示するオンライン ツールです。このツールを使用するとオプション ファイルに必要なパラメータの値をすばやく識別できるため、オプション ファイルを作成するときに役立ちます。