管理者用インストール

バッチ ファイル テンプレートを使用する

インストレーション スクリプトが記述されたバッチ ファイルを使用して、ネットワーク内のコンピュータにソフトウェアを配布することができます。各ファイルには、1 つまたは複数のコマンドがオプションを変更するコマンド スイッチ付きで記述されます。

インストール スクリプトには、製品の setup.exe ファイルへのパスが含まれています。このファイルは、インストール メディアまたはネットワーク上に存在する必要があります。製品をインストールするには、管理者権限が必要です。

バッチ ファイル テンプレート

スタンドアロンまたはネットワーク ライセンス バージョンのオートデスク ソフトウェア製品を標準設定でインストールするには、バッチ ファイル テンプレートを使用します。テンプレートをコピーし、インストールする製品に合わせて変数を適切な値に置き換えます。複数のテンプレートで共有されている変数は、このトピックの最後に表示されます。

注: ここに示されているバッチ ファイル テンプレートは、コードが複数の行に分かれていますが、実際に使用する場合は、1 行の指示として各ファイルを記述する必要があります。

スタンドアロン ライセンスのテンプレート

<mediaDriveLetter>\setup.exe /t /qb /language <lang> /c   <Product ID>: INSTALLDIR="%programFiles%\Autodesk\<Product Name>"   ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix>    ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5  ACADSTANDALONENETWORKTYPE="1"

例:

C:\setup.exe /t /qb /language en_us /c   ACAD_MAIN: ACADSERIALPREFIX=123 ACADSERIALNUMBER=12345678    ADLM_PRODKEY=001M1 ADLM_EULA_COUNTRY=US InstallLevel=5  ACADSTANDALONENETWORKTYPE="1" 

INSTALLDIR はオプションのパラメータです。これは推奨されません。既定の場所とは異なるインストール フォルダを指定することもできますが、この場合問題が発生する可能性があります。<製品名> は、Inventor 2021 などの製品のインストール フォルダを指定します。

シングル サーバ ネットワーク ライセンス用テンプレート

<mediaDriveLetter>\setup.exe /t /qb /language <lang> /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="3" ACADLICENSESERVERTYPE="Single Server License" ACADLICENSETYPE="Network License" ACADSERVERPATH="<FlexLicenseServer> 000000000000"

<FlexLicenseServer> はネットワーク ライセンス サーバを指定します。

分散サーバ ネットワーク ライセンス用テンプレート

<mediaDriveLetter>\setup.exe /t /qb /language <lang> /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="3" ACAD_LICENSESERVER_DISTRIBUTED="1" ACADLICENSESERVERTYPE="Distributed Server License" ACADLICENSETYPE="Network License" ACADSERVERPATH="@<server1>;@<server2>;@<server3>;"

<server1><serverN> は有効なネットワーク ライセンス サーバです。

冗長サーバ ネットワーク ライセンス用テンプレート

<mediaDriveLetter>\setup.exe /t /qb /language <lang> /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="3" ACADLICENSESERVERTYPE="Redundant Server License" ACADLICENSETYPE="Network License" ACADSERVERPATH="<server1> 000000000000 27005;<server2> 000000000000 27005; <server3> 000000000000 27005;"

<server1><server3> は冗長ライセンスを持つ有効なネットワーク ライセンス サーバです。

スタンドアロン ライセンス付きスイート インストール用テンプレート

複数の製品が含まれたオートデスク スイート製品をインストールする場合、バッチ ファイル内に各製品ごとの個別のコード ブロックが必要です。それぞれのコードブロックには、インストールするいずれかの製品の Product ID を含めます。ただし、同じスイートのシリアル番号とプロダクト キーは、すべての製品で使用されます。次のテンプレートに、3 つの製品のスタンドアロン インストレーション用バッチ ファイルを示します。

<mediaDriveLetter>\setup.exe /t /qb /language <lang> /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="1" /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="1" /c <Product ID>: ACADSERIALPREFIX=<SerialPrefix> ACADSERIALNUMBER=<SerialPostfix> ADLM_PRODKEY=<ProdKey> ADLM_EULA_COUNTRY=<eula_lang> InstallLevel=5 ACADSTANDALONENETWORKTYPE="1"

テンプレートで使用される変数

  • <mediaDriveLetter> は、メディアがマウントされているドライブ文字、または setup.exe ファイルが格納されているドライブ文字です。
    ここで使用されるインストール オプションは、/t (セットアップはスクリプトによって実行される)および /qb (標準的なユーザ インタフェースを表示)などです。その他(/w (非フェイタル警告をログ)など)は、Microsoft Msiexec コマンド ラインで使用することができます。
  • <Product ID> は、インストールする製品の省略名を表します。例: AutoCAD Mechanical の場合は ACM_MAIN3ds Max の場合は MAX、Inventor の場合は INVENTOR です。この名前は、Setup.ini ファイルの[Product]セクションに、[ACAD_MAIN] というように、角括弧で囲んで記載されています。[Product]セクションで、PRODUCT_NAME=Autodesk® AutoCAD® 2021 などの完全な製品名を探します。
  • <SerialPrefix> は、シリアル番号の前 3 桁です。
  • <SerialPostfix> は、シリアル番号の後ろ 8 桁です。
  • <ProdKey> はプロダクト キーです。
  • <langlang> は IETF 言語タグです。例: en-US は、米国英語を表します。
  • <eula_lang> は、国名の ISO 3166-1 alpha-2 標準です。例: US は、米国を表します。
  • ACADSTANDALONENETWORKTYPE によって、インストールするライセンスのタイプが識別されます。3 つの値が可能で、0 はネットワーク ライセンスとスタンドアロン ライセンスの両方、1 はスタンドアロン ライセンス、3 はネットワーク ライセンスを表します。

解析の使用状況データ

Autodesk Analytics は、解析を行うために、オートデスクに使用状況データを送信します。既定では、配置内のユーザは、後で製品の[ヘルプ]メニューのオプションを使用して、参加または非参加を選択することができます。しかし、インストレーション スクリプトに次のいずれかのコマンドを含めることにより、配置内のすべてのユーザの Autodesk Analytics への参加または非参加をインストール中に決定することができます。

配置内のすべてのユーザを非参加にするには、スクリプト内に次のコマンドを含めます。

Msiexec.exe [product].msi ADAOPTIN=0 ADAOVERRIDED=1

配置内のすべてのユーザを参加させるには、スクリプト内に次のコマンドを含めます。

Msiexec.exe [product].msi ADAOPTIN=1 ADAOVERRIDED=1